出る幕
どうも最近というか、平成が進むにつれ日本という国が崩れていく様な気がしてならない。
外敵による侵略よりも、身内から崩れて滅びるという恐るべき状態、いわば国家の炉心溶融が、起こっていると思える節がある。ひとつには若い人が育っていないのか、若い人の芽を摘む社会になっているのか、断定はしにくいが、そうゆうことが原因ではないのかと思う。
小泉純一郎氏が総理だったとき、85歳の中曽根康弘氏と84歳の宮沢喜一氏に引退を要請したが、いくら優秀なお二人であっても、やはり当然であったと今でも思っている。
特に政治等の重責を担うものには、高齢 〔65歳ぐらいか〕 になったらいくら自分は若いし、健康だと思っていても公職につくべきではない。
また、いろいろな組織の要職に、いつまでも就いている人がいる。特に方針があるわけでもなく、会議中にも一言の発言をするでもないし、居眠りしている場合もある。何年も会長や理事が病気のまま、辞退しない人もいる。これでは若い人は育たない。
人には育てられる時期と、人を育てる時期というものがある。
高齢になったら、今度は人を育てる立場だということがわからなくてはならない。何時までも前面に出たがる人というのはもっとも困り者である。大局にたって、自分の位置を確認して、若い人の出る幕を作るのが、年を重ねた人の才覚だろうと思う。
若い力のある人が数多出てくることが、今の閉塞社会を正す道だろうと思う。 もう一回力強い日本を作るためにそうしようではないか。