日本「成人力」高水準維持

過日の新聞に社会生活で求められる成人の能力を測定した「国際成人力調査」(PIAAC)の令和4年度の結果が公表され、日本人は世界トップ水準を維持した。調査は経済協力開発機構(OECD)が世界31か国・地域の16~65歳の成人約16万人を対象に実施した結果だそうである。一部の日本人がヨーロッパの例を見習えとか、他国の例を見ろとかいろいろ言っているが、世界の中で日本人は依然としてトップレベルの能力を持っていることが証明されている。
世界には英文学が幅を利かせているという人がいるが、日本文学と比べると問題にならない程、圧倒的に日本文学の方が素晴らしい。
日本は、女性の地位が男性に比べて低いとか、言われているようだが、平安王朝のきらびやかな世界を背景とした一大ロマン小説、紫式部の「源氏物語」も、清少納言によって書かれた「春は、あけぼの」の書き出して始まる「枕草子」も作者は女性である。女性が当時から活躍して、社会がそれを認め評価していたのである。
五世紀から十五世紀までの間、日本一国で生まれた文学作品が、全ヨーロッパで生まれた文学作品と比べてみるとよくわかると思うが、質及び量で例えるなら有史以来、西暦1500年ぐらいまでのイギリス文学を三つ上げられる人は殆んどいまい。せいぜい、「ベーオウルフ」と「カンタベリー物語」くらいしか頭に浮かばないのではないのではないかと思う。
一方、日本文学は五世紀から十五世紀までの間に、全ヨーロッパの生んだ文学を、はるかにしのぐだけの文学を日本一国で生んできた。以前にも書いたが「古事記」に始まり「万葉集」「古今和歌集」「今昔物語」「平家物語」「太平記」「方丈記」さらには世阿弥の「風姿花伝」などと、イギリスをはじめとするヨーロッパの国々をはるかに凌駕している。
1715年、パリで刊行された書簡で「日本西教史」には、戦国時代、多くの外国宣教師が日本に来て、さまざまな日本観をその所属教会や故国に伝えた書簡をもとに作られている本だが、それによると「日本人の得意とするところは武術で、男子は12歳ではじめて刀剣を帯び、以来、夜間のほか腰間を脱せず。武器は剣、短剣、小銃、弓矢である。剣は精錬を極め、その鋭利なことはヨーロッパの剣を真二つにしても刃に傷も残さない。気質として、名誉を重んじ、他に辱められることをもっとも嫌う。日本人の多くは戦闘に耐えうる気質を持っている。その容貌はオリーブ色だが、シナ人は日本人を白人と言っている。精神活発で、敏捷であり、勤勉ですべての困難に耐える美質がある。知識欲が盛んで理解力に富む。地上におけるもっともすぐれた民族」と評価している。他のもイエズス会の宣教師スピノラは、日本に来る人はみんな数学を勉強して来いと仲間に伝えている。そうすると、御所に招かれたり、大名と友達になったりすることができると教えている。また同じことをザビエルも言っている。
従って日本人は、他国の動向に右往左往しないで「自立した国の国民」として「国力」を高め、堂々として行くべきであろうと思っている。

 

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