笑顔は伝染する
最近の世相はどうも暗い。明るい話題は大谷翔平の活躍ぐらいだ。人間はストレスにさらされると笑わなくなるという。医学の知見によると、笑いはストレスホルモンと言われるコルチゾールやアドレナリンの分泌を減少させるという。その結果、ストレスを軽減し、血圧、血糖値、心拍数を低下させるらしい。昔から「笑う門には福来る」の通り、笑うという事は非常に良いことだらけらしい。さらに笑顔は笑顔を呼ぶ。芸のない芸人は、笑いを取るために自ら大口を開いて笑ってみせる。かって冬季オリンピックでメダルを獲得した女子カーリングチームが大人気であった理由は、絶やさない笑顔であったと言われている。
最近の研究では、作り笑いでも自然の笑いと似た医学的効果があるという。辛い時、悲しい時、緊張した時などは作り笑いにより、そういった負の感情が軽減される。
もうずいぶん前のことであるが、浪越徳治郎という指圧師がテレビによく出ていた。「指圧の心は母心、押せば命の泉湧く」という決め台詞の後で必ず「アーツハッハ」と豪快に笑った。彼がテレビで「さあ皆さん思い切り笑いましょう。アーハッハ、アーハッハ」とやると、我が家でも家族全員が、三度目のアーツハッハくらいから大笑いしてしまったものだ。作り笑いでも伝染するのだ。血圧も十ぐらいすぐに下がる。自然の笑いなら二十は下がる。大いに笑いながら、血圧を下げるようにしたいものだと思っている。