中国と言う国は

ずるい国であるの一言に尽きる。尖閣諸島で起きた中国漁船衝突事件に絡み、中国の学生たちが領有権を主張して大規模デモを行い、日系スーパーや日本料理店を、破壊する暴動事件をまたもや犯した。中国外務省は、デモに対して「日本側の誤った言動に怒りを表すのは理解できる」と参加者に同調した内容の見解を発表をした。
尖閣諸島は、一世紀以上も前に日本の領土として編入した事実を、中国政府は知っているにも拘らずにである。捏造した歴史観に基づいた教育を国民に徹底し、国民を反日思想に駆り立て、国内の不満を政府に向かうのを封じるためとはいえ、あまりにも理不尽な行為である。中国政府は国際社会の常識から、著しくかけ離れてしまっていることを認識し、速やかに是正する方向に舵を切るべきだ。
日本政府は尖閣の領有権では一歩も譲ってはならない。中国政府の発表した内容の欺瞞を暴くためにも、海上保安庁が撮影したビデオを公開すべきことは当然であり、国際社会にも速やかに真実を知ってもらうべきである。何故、菅首相も、仙谷官房長官も公開をためらっているのか理解に苦しむ。
だがこれらの中国側の尖閣諸島領有権の主張や領海侵犯に対しては、以前から日本側は毅然とした態度をとっていなかった。中国側が勝手に国内法を改正して、「中華人民共和国の領海は、尖閣諸島を含めて、台湾や南沙群島や、べトナムやフイリッピンなどと係争中の南シナ海までを包括する」と一方的にきめてしまった。問題の発端は、そのときに日本政府も外務省も中国の決定に一言も抗議をしなかった。中国側に勝手に規定された国内法によって、まさにこのときから、中国の法律上、尖閣諸島は中国の領土になってしまったという経緯がある。
このようなしたたかな戦略をもつ中国に対して菅政権は、「粛々と法的措置に従う」といいながら検察の「政治的判断」に粛々と従うというトンチンカンナ事態を招いてしまった。無知な政治家が、政治主導とのたまいながら国益を著しく損ない続けている。
かって隋の時代の中国は、世界の先進国であり巨大な国であった。そこへ遣隋使を派遣して、国交を開き新しい文化と技術を導入した聖徳太子の外交政策は今さらながら凄かったと思う。「日出ずる処の天子、書を日没する処の天子に致す、恙無きや」とか「東天皇、西皇帝に敬伯す」などと、堂々と対等に渡り合ったと記録にある。
自らを高杉晋作になぞらえていい気になっている菅首相は、中国とのもろもろの問題について国民の期待に応えた実績を示して、名実ともに今高杉の意気を示してもらいたいものだ。

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