最近のテレビに感じる

最近、気になっていたのであるが、大食いを売り物にする番組や、コメデアンが他の出演者に向かって、顔が大きいだの、足が短いだの、ダサい服装だのと、悪態を吐く番組みが非常に多い。正直言ってたまらなく下品である。またある番組では、「無知」に起因する間抜けな発言が、「面白い」として、視聴率を上げていると聞く。さらに別の番組でも、相手の頭をたたいたり、小突いたりが多い。目上の人に対して「おまえ」や、「おれ」などの言い方をしているのも目に付く。少なくてもテレビという公共の電波を使って放送しているのであるから、教育的影響を考えて、最低のマナーとルールをキチンと守るべきではないだろうか。呼称についても「わたし」「僕」「きみ」「あなた」ぐらいは守るべきだろう。そのほうが見ていて気持ちがいい。
また「無知」などと言うことは、きわめて恥ずかしいことなのである。ひとつ使い方を誤ると、それが原因で他者をひどく傷つけることがある。「無知」が面白いなんて思うのは、それこそ当人が、無知をさらけ出しているに等しい。
さらに、芸能人に対する馬鹿騒ぎ振りには、呆れてものが言えないほどだ。結婚したと言っては大騒ぎ、赤ん坊が生まれたと言っては大騒ぎ。朝のワイドショウみたいな時間に、各社いっせいに、えんえん放送する。いつも思うのだが、あのくだならさは何とかならないものだろうか。
大食い等と言うものは、テレビで放送するようなものではない。世界には飢餓人口が１０億とも２０億ともいわれている。もっと多いかもしれない。そのような気の毒な人たちがいるのを我々は知っているはずなのにである。テレビで大食い番組などに関わったものは、餓鬼道に堕ちる予行演習をしているみたいなものだと思ったらいい。
だいたいが食事なんてものは、腹いっぱい食べずに、腹八分目、いや七分目が健康的なのである。そうゆうことを視聴者に教えることが、テレビの役割のひとつでもある。

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