米はやっぱり不足なのか

日本を訪れるインバウンドは、2016年に2000万人台を突破して、今は4000万人台を超え、今後もインバウンドは安定的に日本を訪れると予想されている。胃袋の数が増えれば米の消費は増える。農水省によると、インバウンド需要は2022年からずっと増え続けている。一方、一般家庭の米購入量も、米以外の食料品の値上がりが激しかったために、大きく増え続けているのである。要するに、米の需要が大幅に増加している現状がある。
更に米価格が上がっている背景には、日本の国策として進めてきた、減反政策がある。米の需要が減ってきているから、米の生産を毎年10万トンずつ減らせというような、机上の計算に基づいて、生産量をギリギリに調整しようとする要請が農家に対して行われた。更に日本が米不足に陥ったもう一つの原因として、農家の所得が減りすぎたこともある。労多くして利益が少ない。炎天下で汗みずくになって働いても、所得が増えないとお手上げになってしまう農家が増え、農家の高齢化、後継者不足と言う問題につながった。
そして政策的に生産を減らしすぎたのは明らかで、現役の農家が米作りを持続できなくなってしまった。そこに猛暑と異常気象、更にインバウンド需要の増加が追い打ちをかけたという事だと思う。
「令和の米騒動」が大騒ぎになり、登場した小泉農水大臣が備蓄米を例外的に放出した。しかしながら、そのやり方では残念ながら日本の米問題の本質的な解決にはつながらない。市場の価格を下げるだけでは、そんな低い価格で生産できる農家はいなくなってしまう。むしろ、米不足を助長してしまっているのではないのかと思われる。
食糧問題は、軍事力以上に国家の安全には重要で、アメリカは世界第一の工業国であると同時に、世界一の農業国であり、最近ではエネルギ-源を自国地下から獲得して自給自足が可能になった。グローバル化などと言わなくとも、モンロー主義で国家運営ができる、世界唯一の国である。一方、中国は強気なことを言っているが、工業国にはなれるかも知れないが、農業国にはなれない。強国ぶっても食糧充足が出来ない国であって、張り子のトラ、いやパンダの国に過ぎない。
従って日本としては、農業を活性化して、食料(米)完全自給を可能にする国家的構想によって、日本を強国化してゆくことこそ今やるべき事だと思う。米を増産して価格を安定させていくことが中国に対する強力な防衛となって行く。

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