マスコミというのは

新年度になって、物価の値上がりばかりを垂れ流すマスコミというのは、一体何をどうせよと言いたいのか理解しがたい存在だ。 「こんなに食品の価格が上がったら生きていけない」 とか「毎朝の新聞チラシに目を通して、一円でも安い商品を調べて、どこまでも行く」 等と、大げさな過ぎる話ばかりを流し続ける。 デフレを失くせとつい先日まで、囃し立てていたのに、これは豹変だろう。 一般的に消費が堅調で、店頭に物が十分にあるという消費者にとって好ましい状態が続くと、特性や品質が一定化して個々の商品の差別化が難しくなる。 ブランド力の高い一部の高級品はともかく、誰もが当たり前に買える消費財は、大抵の場合価格競争に陥る。
物を生産する製造業側から言わせると、新製品を開発するということは、莫大な先行投資が必要だ。 そして出来上がった製品を市場に送り出した結果が、しかるべき数が売れ投資した金額に見合う利益がうまれなかったとしたら、経営が立ち行かなくなる。 ところが今の市場は、発売したと思ったらあっという間に、価格競争に組み込まれてしまうことが多い。利幅はかってとは比較にならないほど小さなものになってしまう。 開発にかかる先行投資が下げられないのなら、原材料や、部品の調達費用を安く抑えるばかりか、人件費を削減するしか方法がなくなる。 したがって賃上げが出来なくなるということになるのである。 物が安いほどいいというのは、決して良いことばかりではないことを認識すべきだ。 

Follow me!

つぶやき

前の記事

街の印象とは
つぶやき

次の記事

女性議員のお粗末