菅新首相の船出にあたって

菅新首相がスタートした。コロナ禍の対処と経済の両立は勿論、対立を深める米中両国とどう付き合うか、拉致問題、少子高齢化、地方の疲弊の防止と活性化対策等々、前途多難な船出だ。
しかしながら菅首相は、これらの難題を見事に解決してくれそうな期待を抱かせてくれる政治家である。それは菅首相が世襲政治家でなく、苦学して大学を卒業したという経歴、そして自らの力で人生を切り開いてきたという実績から感じる逞しさである。そして我々が最も期待するものは、地方の農家出身という事であり、従って、地方をよくわかっているであろうという事である。
現在の日本の人口の5割以上が、三大都市圏に集中している。その都会に食料やエネルギーを供給し、生活を支えているのは、過疎化が著しい地方なのである。
地域の政治的な重要性は、人口の多い少ないだけでは図れまい。現行の選挙制度では、地方出身の国会議員の数は減り続けている。大都市圏と地方の「一票の格差」の是正を求めた結果だ。
一方、現在の「中堅、若手官僚」の7割が首都圏出身だ。政治家も東京で育ち、東京の大学を出た人が多い。生活実感として地方を全く理解していない国会議員が多いのはそのためだ。
政策や、国会での議論を見てもわかるが、生活と政治の結びつきが強い地方の声が国政に届きにくくなっている。
かっての東日本大震災や、今回の九州地方をはじめとする大雨の被害は大都市圏ではない。これらの地域の夥しい被害とそれの対する対応も遅いという事は、地方の危険個所対策がおざなりになっているとしか思えない。地方の実情に精通している新首相に期待したい。
さらに特筆したいのは、菅首相は茨城県大井川知事と極めて良好な関係にあるという事だ。大井川知事は、就任と同時に決済手続きを全国に先駆けて、電子決済制度に改正した。デジタル化を強力に進めようとしている菅首相にとって、大井川知事は力強い同志である。コロナ後の社会は、国民の生活の向上させる政策が重要だろうと思う。その一つに地方に移住すれば、自然に恵まれた広い住宅がある。リモートワークで、週2~3回通勤する。自動車などもシエアリング経済の普及で買わなくてもよくなる。生活の質は限りなく上がることが可能になる。人口知能(AI)やビッグデーターなどを活用したデジタル・トランスフオーメーションの推進も重要になる。大井川知事の得意分野である。
菅首相は大井川知事を重要している。茨城県にとっても今後の発展が大いに期待できる首相の誕生と思っている。

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