竜巻は何故起きたか
竜巻等というものは、アメリカで発生する様子をテレビで見ることはあっても、身近なところで起きるなどということは考えたこともなかった。 今回のつくば市北条で起きた竜巻は、三ヶ所同時発生ということで専門家の話によると史上初ということらしい。 竜巻の通った跡の惨憺たる状況を見て、その被害の大きさに思わず息をのんだ。
尖閣、北方領土問題に始まり、東北地方の地震と津波、原発事故、超円高、度重なる交通事故、そして、竜巻と大災害ばかりが起きる。 これは民主党政権だから、起きたのだと私は思っている。
強い体質の政権の時には、事故は起こらないものだ。 表面に現れないところで、それなりの対策をキチッとやっているからだ。 弱体政権の時には、必ず大きな事件が起きると思ったほうが間違いない。 鳩山の普天間問題、菅の原発処理問題の対応の拙さがそれを証明している。 政権運営の稚拙さと政策実行力が脆弱だからだ。
鳩山、菅、野田と続く民主党政権の特徴は、会議ばかりが多くてさっぱり政策が見えてこない。 政策立案のための審議会や、諮問委員会だけでも星の数ほどあるみたいだ。
山本夏彦氏はかって「三人寄れば文殊の知恵は嘘だ。バカが三人寄れば三倍バカになる」と喝破した。 亀井静香氏も「バカ+バカは大バカだ」と言った。
実際、会議とは誰も責任をとらなくてよいシステムと化しているからだ。
竜巻から身の安全を守るためには、どうしたらよいかと言う質問に、専門家は頑丈な建物の中へ逃げるのが一番だと答えている。 さらに頑丈な建物とは、コンクリートの建物だと断言していた。 「コンクリートから人へ」という民主党のスローガンはここでも破綻している。
私は民主党政権は、日本を意識的に破綻させようとしていると思っている。
原発事故で東電けしからんと騒いでいるが、そもそもは石油、石炭、天然ガスなど化石燃料の枯渇と高騰、発生するCO2ガスによる酸性雨や地球温暖化を防ぎたい政府の方針で原発を推進してきたのである。 我々だって原発の危険を知っていたが、他のエネルギーが開発されるまでベストミックスとして、危険と共存を覚悟してきたのである。
豊富な電力を確保し、それを活用して世界第二の経済大国にまでのし上がった。 国民は健康で豊かな文化生活を得ることができた。
民主党は、2030年までには原子力発電を50パーセントに高めると基本計画を決定したのもつい最近のことである。 CO2を25パーセント削減を達成すると国際公約した。
震災後、発電所はわずかに水力発電もあるが、火力発電が主体である。 昨年は発電機を回すため、高い原油の大幅な輸入増で貿易赤字が発生した。 貿易大国のわが国で貿易赤字は、ただちに国の死活に繋がる。
すべての公約は、ことごとく破綻した民主党に、一日も早く政権を返してもらうようにしなければ日本は危ないと思う。
我々は、文明を支える要因の原発を、否定してしまう危険をおかしてはならないと思う。 今後どのような生活水準を求めるのか、それを保障するエネルギーを複合的に担保するのかを斟酌軽量せずに、平和の内での豊穣な生活を求めながら、 原発を否定することがさながらある種の理念を実現するような、センチメンタルな錯覚は己の首を絞める結果になりかねない。 今、脱原発は国を危うくするのみである。