イトーヨーカドーの撤退は防げないか〔2〕

 土浦駅前から亀城公園までを想像してみてほしい。 ここは、市政施行以前から土浦市の心臓部である。土浦市の玄関口である土浦駅前は再開発が成った巨大なビルに商業の集積があって、一応の華やぎと賑わいを演出している。そこから中央一丁目までの通りは、平成60年まではかなりの雑踏を見せていたが、今は、やっと商店街らしき様相を呈しているものの、なんとも寂しい商店街だ。 中央一丁目、ここは、かっての商業の中心地で、いつも歩道にあふれるほどの買い物客が充満し、いろいろな商店が軒を接して活気に溢れていたが、いまは櫛の歯が抜けたように数店の商店を数えるのみだ。 昔日の面影は全くない。 通称、桜橋交差点から亀城公園までは、ほとんど商店らしき商店は極めて少ない。
したがって、現在の土浦市中心市街地には、商業の集積と言えるものは駅前のイトーヨーカドーしかないのである。 そのイトーヨーカドーが撤退してしまったら、昔から云われてきた県南の商都土浦はなくなる。 また、イトーヨーカドーを便利に利用してきた人たちは、どうなるのだろうか。 駅周辺に住む人たちにとっては大きな問題であろう。 日本一住みにくい駅前ということになろう。
郊外に大型店ができたり、車社会に適切な対応が追いつかなかったり、社会環境の変化や、人々の生活環境や価値観の変化等、様々な要因により、活力が失われ、地盤沈下が進み、寂れる一方の土浦市を、どう再生させようかということで、いろいろ議論しその第一弾が土浦駅前再開発であったはずである。
土浦駅前再開発は、長い時間と莫大な公費を投じて完成したものである。 再開発にかかわった直接経費は約320億円、土浦駅からのペデストリアンデッキや周辺整備費約100億円の合計約420億円という巨費を費やして完成したものである。 イトーヨーカドーが撤退したら、420億円という巨費を費やしてまで建設した土浦市過去最大の事業は、大失敗ということになってしまう。 壮大な税金の無駄遣いということだ。 またこの事業にかかわった関係者の苦労は大変なものであった。 私は当時の彼らの仕事ぶりを見て、人間の体の頑強さと、精巧さに驚嘆したものだった。 ろくに給油もせず、整備点検もせず、高速回転する機械と同じだと思ったことを思い出す。
そうゆうことに思いをいたすと、なんとしてでもイトーヨーカードーに撤退を考え直してもらうように、土浦市民がこぞって知恵を出し合い、全力を尽くすべきではないのかと思う。