コロナ対策に見る教育の失敗

世の中はコロナで大騒ぎをしているのに、家と自分が経営している小さな会社との間を毎日往復しているだけなので、社会の状況を殆ど見ていない状況にある。まさにステイホームを厳守している。但し、テレビのニュースというものはありがたいもので、コロナについてもオリンピックの様子についても詳しく放映してくれるので、心理的に気分は高揚したり沈んだりしている。現在のところ、周囲にはコロナにかかっているらしい人は一人もいないし、町内にコロナが出たという話も聞いていない。然しながらテレビは、東京のコロナ患者の発生について、終始統計だの数字だのを挙げて示してくれているので、感染状況の凡そは分かる。それによると以前は高齢者の発生率が高かったのが、ワクチンを打つことによって高齢者の感染者は目に見えて少なくなった。それに引き換え、20代、30代の今までは殆ど罹らないか、罹っても重症化しないといわれていた年代の人たちの感染者が増えている。しかも東京五輪がスタートしたあたりから、劇的に感染者が増えているようである。原因はいろいろあるのだろうが、若者たちが長く続いた自粛生活に飽きて、政府の対策に協力しなくなったのが大きいようだ。若者たちの行動もテレビで見る限りの話だが、大勢で輪になったり、肩を組んだりしながら、路上でビールを飲んでいるとか、マスクをつけないで闊歩しているとかの様子がテレビに映っている。どうもこれがコロナが増える最大の原因のようだ。いつの時代でも若者の行動というものが、社会の規律に反することが多い。それは何が原因なのだろうか。
大げさかもしれないが、その原因として考えられるのは、自然界に生息するすべての動物には「天敵」なる脅威が存在し、その一方的勢力拡大を抑えた。人間の子供の頃の天敵の役目は、両親が果たすべきである。ところが、近年の両親はこの天敵の義務を全く放棄しているような気がする。振り返って我々の子供の頃を思い出すと、腕白小僧とかガキ大将とか呼ばれる無法者が必ずいた。しかし、彼らはオヤジとかオトナという天敵の脅威を十分に意識し、その意識の上に立って子供の世界の中で、彼らをリーダーとする一つの秩序を形成していた。今の子供たちの間には、かっての腕白小僧やガキ大将のもっていた野性味も統率性も見当たらない。きれいで整った服装をしながら、行動面では勝手気ままにワイワイガヤガヤやっているだけである。そのまま成長した大人が、今の若者と思って差し支えなかろう。路上での大勢でのビール飲みは、その延長である。
天敵の役目を果たすべき両親が、子供の服装と良い学校に入るための詰め込み勉学にばかり気を使って「躾」を怠った「つけ」が今、来ているという事だと思う。友達親子、叱れない親、子供の壁に慣れない親が増えてしまった状況の中で、秩序の崩壊が起きているという事ではないだろうか。