土浦の魅力の復活(3)

 つくば市になくて土浦市にあるものの代表に、国指定重要文化財である土浦一高旧本館が有名だ。 近年、屋根裏から発見された棟札に、「上棟式 大棟梁茨城県技師工学博士駒杵勤冶」、うらに「明治37年7月5日 請負人石井権蔵」とあった。 駒杵勤冶氏は東京駅の設計者である辰野金吾氏の一番弟子と言われており、土浦一高旧本館は辰野氏が設計した、東京大学工学部の前身である工科大学校本館を参考に、駒杵氏が設計したと言われている。 それを証明するものとして土浦一高旧本館の屋根材は、東京駅の屋根材と同じ玄昌石が使われている。
その国指定重要文化財の土浦一高旧本館が、東日本大震災により被災し進修同窓会関係者が、復元に向けて関係機関に働きかけた結果、茨城県において予算化され、現在、基礎調査、耐震診断調査等が進められている。 土浦一高創立120周年を迎える2017年には、記念事業の一つとして旧本館の復元を目指しているので、3年後には創建時代の美しいゴシック様式を基調にした、荘重なデザインの旧本館が完成する予定だ。 
現在も旧本館は定期的に公開されており、見学者は県内はもとより東京や千葉などからも含め、年間、約3000名前後の来館者があるそうだ。 また映画やテレビの撮影場所としても注目されており、NHKの「おひさま」を始め、「坂の上の雲」、「岡倉天心」、「長谷川町子物語」等々利用されている。 同窓会では、さらに歴史的風致を生かした街づくりの核や、環境拠点として、これらを踏まえた活用の検討をしているとのことである。 
旧本館は水戸街道に面している。 街中に通じる通りには、まだまだ当時の面影を残している古い民家が数多く残っている。 真鍋の急な坂道を下りながら、気をつけてあたりを眺めてみると、残したい風景というのは意外にある。 地域に親しまれている建物や、時代の特色をよく表したもの、再び造ることが出来ないかけがえのない文化財が目に飛び込んでくる。 これらをうまく活用して、その復元を一体的に推進し、街並みの景観形成を図る。 可能な限りの所有者に協力をお願いして、旧中城(中央一丁目)まで連担させて整備する。 
予算は国土交通省が担当する都市公園事業費を活用すれば良い。 そのよい例が金沢城復元事業ある。 前回述べた土浦城の復元と合わせて、水戸街道沿いの文化的建造物と、土浦一高の旧本館が連繋されて市内の観光コースを整備されたとしたら、 中心市街地を周遊したくなるような魅力ある街並みになるだろうと思う。 
平成27年度初頭に実現する常磐線の東京乗り入れを契機として、より多くの人々に、土浦を訪れてもらえるようになると思う。 そうなれば賑わいのある、活気に満ちた街土浦が復活することになる。 
中山道の妻篭、馬篭、柳井のような雰囲気の街並みが出来上がると思えば解りやすと思うがどうだろうか。