人口減少社会にあった政策とは
日本の人口は、鎌倉から室町時代にかけて600万人から800万人へと増え、耕作地の整備が進むとともに、戦国時代には1千万人を突破し、さらに江戸時代に入ると、河川の改修や干拓の促進によって、飛躍的に耕作面積が拡大し、江戸中期ごろまでに3千万人を超えた。 明治維新以降も順調に人口は伸び、昭和に入ると政府の「生めや増やせや」の政策により、爆発的に伸びて1億人を超えることとなった。 こうした人口の増加に伴って、現在は都市化とその過密化が進み、権威の象徴としての建築物も大型化していった。
しかしながら、現代は少子高齢化時代を迎えている。
人口問題研究所の将来推計人口は
2025年 1億2700万人、 2053年には1億人を割り その後、100年もたたないうちに日本の人口は5千万人ほどに減る。
成熟社会となった日本が、再び多産社会に戻ることは考えにくい。 したがって人口減少が避けられないという「現実」を受け入れ、それを前提に社会を作り直さざるを得ない。
土浦市も全く同じ状況に置かれていることは、論をまたない。 時代を先読みし、適切な手を打ち、それを間違いなく運用することが重要である。 しかしながら現実の政策を見ていると、どこか違うという違和感を感じて仕方がない。 いろいろな政策が、人口減少社会にそぐわないと感じるのである。 市庁舎、図書館に150億かけて新設している。プールや野球場も多額な費用をかけている。 高齢化するのだから、まったく近い将来にはニーズや嗜好は勿論、人々の生活圏や活動範囲も大きく変わってくるはずである。 空き家が増えているのに、新築住宅を供給され続けているにも拘らず、関心すら示さない。 こうゆうものは、我々の子供や孫たち世代に、大きな負担を背負わせることになる これからの社会を考えると、人口動態の変化を先読みし、これからの社会で何が起こるのかを正しく理解することが必須と思う。 ズレた政策は人口減少対策に逆行し、有用な取り組みまでを台無しにしかねない。