臨時国会を見て

 自民党の安倍総裁が31日の衆院代表質問で、野田首相に対して鳩山元首相、管前首相を民主党最高顧問に起用した人事について、「これはブラックジョークか」 と皮肉った。 安倍氏は「日米同盟を傷つけた元首相を外交担当に任命し、原発事故対応を誤り、混乱させた前首相も新エネルギー政策担当にした」と述べ、反省を欠いた人事だと指摘した。 多くの国民の同意とするところである。
鳩山氏は普天間基地の移設に対して、沖縄県民と対米関係を満足させると勘違いをしたのかどうか、心の内は想像するしかないが、自民党や公明党の政権が細心の注意で積み上げたガラス細工のような、工程表を惜しげもなく壊してしまった。 その結果、沖縄県民を激怒させ、日米関係を大きく損ねた。 
鳩山氏の決定的な能力の欠如は、当時、衆参合わせて423議席を持つ民主党が、わずか12議席の社民党に国家の安全保障と、地域住民の将来への決定権を左右させたのは、憲政の常道に反するばかりではなく、民主主義の本筋からも大きく逸脱していた。
さらに、国民の多くがあきれたり、がっかりしたが、しばしば奇抜なデザインの服装で、夫人ともども公衆の面前に登場して、韓流のドラマや韓国料理を得意げに執着する姿は、これが日本の総理かと絶対に見たくない姿であった。
また管氏にいたっては原発事故対応のお粗末さは云うに及ばず、アジア太平洋経済協力首脳会議で、中国の胡錦涛国家首席との会談で相手の目でなく、手元のメモを見ながら、自信無げに話す光景に接して、外交や安全保障の厳しい本質を理解せずに、宰相の地位を得た無能な政治家の限界を感じさせられた。 国内で威令が無条件で及ぶ官僚や東電社員への威圧的態度とは、対照的に外国首脳と会うと意味不明の、奇妙な笑みを浮かべる表情は「おびえ」や「恐れ」があるからに違いない。
外交で相手が非常識なほど強く出てくる時は、おそらく相手も苦しいと思うべきなのである。 相手が攻勢をかけてきている時に、それと我慢比べをしながら現場の官僚たちを督励して頑張るのが国益にかなうというものだろう。
そんな時に、逆に部下をがみがみと怒鳴りつけるということは、戦場で敵から矢や鉄砲玉が飛んでくる最中に、指揮官がどうでもいい様なことに腹を立てて、部下に罵声を浴びせるのと同じである。 こんなお粗末な政治家に我々は国家の大事を任せていたのである。
極め付きは中国船衝突事件やロシア大統領の国後島訪問に直面して、相手の攻勢もかわせないどころか、日本の主権を侵した外国に「寛容」でありながら、映像情報を国民に知らせた海上保安官を厳しくなじった。
民主党の野田総理はこんな人物を懲りもせずに、民主党に最高顧問に就任させたのである。 国民はその理由をとくと聞きたいものである。