市街地中心部に人が集まる仕組み〔7〕

前回まちの中心部は、土地の値段が高いという理由でいろんな施設を郊外に持っていくことの不合理を説いたが、まちづくりを進める上では土地の値段に関して様々な工夫が求められることは言うまでもない。
公共的な施設、大規模な施設の場合は、前回も述べたように国の補助金・交付金を活用して、正面から土地を取得して建物を建てるということになるが、一般の商店等の場合は、土地の価格を表面化させずに、商売を活発にする方法を考えるべきであろう。中心部の土地の値段は、郊外よりも高く、本来、相当積極的に商売を展開しないと土地代に見合わないはずである。しかし、商店主が何十年も前から所有している土地の場合、土地代が意識されることはない。生活は、年金や過去の蓄えで行っており、店に来る客が少なくなってもすぐには困ることはない。店を売るのは、なかなか踏ん切りがつかないし、売っても税金を取られるだけだから、細々とやっていけばよいということになる。
一方、商売をやりたいと思っている人がいても、〔特に若い人は〕土地代が高い中心部で店を買う資金はない。貸してくれといっても今の日本の法律では、不動産を人に貸すと事実上取られてしまうことになるから、よく知らない人に店を貸してくれるような人はいないということになる。
この問題の解決策は、市町村などの公共的な団体がそろそろ商売をやめても良いと考えている商店主から店を借りて、これをやる気のある人に貸すことである。店を貸す人も相手が市町村であれば、賃料が確実に入ってくるし、返してもらえないという心配がないから安心して貸せる。一方、やる気のある人は安い賃料で商売を始めることができる。その結果、商店街に人通りと賑わいが戻ってくる。
まちづくり交付金などを活用して、商売をはじめてから三年間、賃料の1/2を市町村が助成する仕組みを作っても良いと思う。他の県ではそうゆう例もあると聞いた。