温暖化の抑止を考える

地球の温暖化は歯止めが利かず、世紀末には平均気温は4度も上がるという。それは人間も含めて地上の生物にとって、致命的なことになるのではと非常に心配だ。そういえば、かって、故、石原慎太郎氏が講演した時の話を思い出すのだが、ブラックホールの蒸発を発見した天才物理学者のステーブン・ホーキンスが日本で講演した時に、この地球のように数多くの生命体が存在し、進んだ文明を備えた惑星がこの宇宙には200万ある。しかし、そうした文明の進んだ星は、自然の循環が狂ってしまい、住んでいる生命体は、無限に近い宇宙空間からすれば、瞬間的に消滅してしまうという、ショッキングな内容であった。瞬間的という時間はどれ程の長さかという質問に対して、100年とも言っていたとのことである。それから既に40年たっているからとすれば、残された時間は60年という事になる。この予言は当たらないことを願うしかないが、気になる話ではある。
自然界には生命をはじめとして様々な循環システムがある。人間社会は、かっての農業社会からもわかるように、この自然の循環から資源を摂ってその一方で廃物を自然に返していた。すなわち動物の死骸や排泄物が昆虫や微生物を養い、更にその分解物が植物を育てる肥料になる。動物はその植物を食べるという植物連鎖が成り立っていた。このような自然のサイクルは天敵の無い人類の異常増殖と産業活動で千切れてしまった。人間が願望した豊かな社会は、自然を破壊することにより成り立ち、近代文明そのものが根本的矛盾を抱えていることは否めない。かといって昔に帰ることもできない。サンテグジュペリは地球は先祖から受け継いだものではない。子供たちからの借りものだと指摘している。確かにこの責任は我々にある。そしてこの地球という一つの閉鎖系から考えると「エントロピーの法則」の示すとおり、不可逆的に汚染は進む運命にある。このように考えていくと、「成長の限界」を超えたことを認識し、大量生産、消費そして大量廃棄の社会から脱皮し、人類の英知を絞り、消エネ、省資源を追求するとともに、出来るだけ資源をリサイクルするシステムを構築実行する必要がある。これが唯一有限な地球に対する人類の延命策である。