土浦市財政について(3)

広報つちうらNO1212号の長期財政見通しと、財源不足額の推移 (一般会計) を見ると、平成39年度までの財源不足額は、累計で130億円になるとしている。 これから迎える少子高齢化社会は、想像以上に社会保障費関係の経費が増大する。 財政を無視して実行した大規模事業は、維持管理費や公債費が著しく増大する。 一方、数十年に渡って企業誘致や、大規模住宅地造成などを疎かにしてきたツケが、人口減少を招き、市税収入は減少の方向にいく。
財政当局は財政運営の対策として、安易に基金による補てんに頼ることなく、財源不足の状態を解消し、歳入を増やし、歳出を減らすことにより、毎年6,5億以上の財源を生み出すとしている。 そのためにどうするかという具体策が見えてこない。
財政運営の基本的な考え方として、税の収納率向上とか、未収債権の回収促進などを挙げているが、これらは,未収や回収不足が、あること自体が問題である。 使用料等の適正化などは、住民サイド側としては、行政とは最大のサービス産業であるとの期待を裏切るものだ。
喫緊の財政危機対策として、唯一有効と思われるものは、市保有資産の売却だ。 旧市庁舎、旧消防庁舎、旧支所、廃校した学校、京成ホテル等々の跡地。 未利用地の常名運動公園等など、一刻も早く売却することだ。 業務核都市用地として取得した膨大な面積の「宍塚、大池地区」も放置されたままだが、この際処理すべきだ。
いずれにしろ、いかにして歳入を増やすかだが、基本的には人口が増え、街に活気がみなぎり、人々の懐が豊かになり、税収が増えることにならないと、根本的な解決にはならない。 翻って、土浦市の中心市街地を考えると、商業の復活は不可能だ。
ここは歴史に学ぶべきではないだろうか。 江戸時代、農業が猛烈に発展している。 それは年貢の増加を意図する領主に対して、農民は自らの取り分を確保するために、生産量を上げる努力が求められた。 「農の益は計り知れない。物にはすべて限りがある。しかし、農業は土地から、物を生み出すものであり、やり方によって限りがない」 として、科学的な農法を学び、農具を改良し、二毛作を行い、生産性を高め自分の取り分を増やした。 豊かになった農民が、やがて街に流入して、街が拡大されるようになり、新たな都市民が需要を掘り起こすことで、外食産業などの都市特有の産業が発達していく。 これが江戸後期の爛熟した文化を形成をした。 幸い土浦市の農業でも、蓮根の生産量は全国一だと言われている。 蓮根農家を見ていると極めて豊かである。 江戸時代は、豊かな農村社会があったから、豊かな江戸の街が発展した。 土浦市も、農業に将来像を定めて、その実現に向けて施策を展開し、農業の拡大と発展を図り、豊かな農村社会を目指す方針を定めたらどうだろうか。 江戸の街を見習うという事だ。