問題を感じる能力

 私のよく知っている会社のことであるが、世界一のシェアを誇る部門をさらに拡大するために、生産量の大幅増に備えて2014年3月期までの3年間に、1,870億円の設備投資を計画している。まずは2012年度、400億円を投じていくつかの新工場を建設するが、 県内に建設を予定している工場は、2012年3月までに用地を取得する方向で動いており、すでに用地の絞り込みも済み、地元自治体と協議を重ねている。
2,013年には、本格的な生産態勢に入る予定で、新規に雇用する従業員の数だけでも1,000人弱になるらしい。
世界的不況のなかで、企業間の競争は凄まじいばかりだ。 いま国内の企業でこれだけの思い切った設備投資をする企業は数少ない。 県も市町村も自分たちのところに設備投資をとの願望が強いのだろう。 この計画が新聞に発表されてからというもの、工場の担当サイドにはひっきりなしに各自治体から問い合わせの電話が殺到しているらしい。
地元自治体にとって新設の工場が建設されるということは、喉から手が出るほどの魅力である。税収の大幅アップが期待でき、1000人からの雇用による地元商店街をはじめ各方面への影響等々考えたら、積極的に動きたくなるのは当然だろう。
情報によると、複数の市町村がいち早く反応した。勿論、土浦市の担当サイドも大いに関心を示したのだろうと思うが、この種のものに対する問題意識を鋭く持つ感性は重要だと思う。

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