理想の家庭とは

 勘違いをしているとしか思えないのは、己の仕事上のキャリアを優先して仕事に没頭するあまり、子供はつくらない、つくっても一人でいいという女性たちが増えているのは、極めて深刻なことである。
日本の少子化は、民族消滅にも通じかねない危機的状況にあるというのに、その認識がまったく感じられないというのは一体どうしたことなのだろうか。 それが知識層の人たちに多いということが、いっそう問題を複雑にしている。
いかに重要な仕事を持っていようが、子供を生み、手塩にかけて育てる喜びに勝る仕事等あるまいに。
私達は、今こそ戦後の日本人が失い、忘れ去ってきた本来の原風景に思いをはせるときではないかと思う。 
先日の産経新聞に高校生の投書があった。 「親戚の農家のおばさんは、面白い話を聞かせてくれる。この前は、アスパラガスが5本くっついて生えてきてかわいかったと、写真を見せてくれた。 楽しそうに話すおばさんを見て、すてきだと思った。 農家は週休等ないし、安定した収入が得られるとも限らない。 だが、おばさんは、いつも幸せそうだ。 それは家族で農業をやっているからだと思う。 共働きの両親を持つ友達は、たまには家に居て欲しいと愚痴をこぼしていた。 家族で営む農家は、理想の家庭のあり方ではないだろうか」。 これが子供たちの凝縮した思いなのである。
いくらキャリアを積んでも、人間の営みなど一つどころを堂々めぐりしているに過ぎないのである。 火が原子力に代わり、狼煙が通信衛星に代わったからといって、どれほどの進歩や変化があったというのか。 子だくさんこそ日本が蘇る道なのである。

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