親孝行

先日朝のテレビで「若いうちにやっておくべきこと」という設問で、男子の一番がなんと「親孝行」という答えだった。核家族の今日、とっくに廃れてしまっていた精神だと思っていたから、これは意外であった。しかし喜ばしい限りではある。
戦後の日本の教育は、GHQによって日本人を骨抜きにしようという教育であったから親孝行の精神をなくそうとした。昭和20年代の日本の文化人は、「孝」は骨肉の情であるから自然に生じるものである。したがって教えないでよいと筆をそろえて主張した。GHQに追随したのである。
ところが「孝」は自然の情ではなかった。
人間以外の哺乳類は、親は子を育てるが一人前になると互いに赤の他人のようになる。子が親を養うがごときはまったくない。
「孝」は中国人が何千年もかかって創り出したモラルあり、これで老後の問題をなくした知恵だったのである。けれども元来自然の情でないのだから、教えるなといったとたんに、わずか2~30年で滅びてしまった。
今の人たちは若い子らに「お前たちの世話にはならないからね」と言った。子供にとってこんな好都合なことはない。親は言ったことを忘れても子は忘れない。それが今である。
私たち日本人は先輩の人々の創造してきた文化によって育てられ、その文化のなかに生きている。そしてその伝統を後の世代を担う人達に創造的に継承してもらうように努めなくてはsならない。戦後教育を徹底的に見直さなくてはならないと思う。