水田環境の抜本的な整備

土浦土地改良区では大規模な水田の整備を進めている。その目的は農業後継者の確保、農業の高付加価値化に対応するための、農地や農業水利施設の整備等を実現して、魅力ある、儲かる農業の確立である。我が国は食料自給率が30パーセントを切っているようで、食料の安定的な確保には対策が必要である。ウクライナ問題のような状況が突発したら、食料の確保は危機的状況になる。そのためにも、農業環境の整備は待ったなしの問題である。
折から国では「農業競争力強化農地整備事業」をスタートさせた。それに土浦改良区としては、いち早く対応して、「虫掛地区」39ヘクタール、「木田余地区」50ヘクタールの水田の整備を申請して採択された。採択を受けるためには一定のルールがあるが、その全てをクリアして、県内では最初に採択されたものである。
整備の内容は、まず虫掛地区の水田の状況は、現在70~80パーセントの水田が耕作放棄地となっており、雑草に覆われている。本地区は東側を6号バイパス、南側をリンリン道路に面した一面の平地で、立地状況も絶好の場所にある。せっかくの好位置に恵まれているにも拘らず、雑草に覆われているのは非常にもったいない話である。この地区の整備計画は、わかりやすく言えば水田の区画整理を行うものである。全体に道路を縦横に整備し、すべての水田が道路に面し、あぜ道もコンクリート化して、作業の合理化を推進するとともに、揚水ポンプの設置、パイプラインによる給水設備、排水路もコンクリート化して、現在行われている水田環境としては、最先端のものを目指している。
事業費については、公的補助が非常に有利に策定されていて、農家の負担は従来に比べて比較にならないほど有利になっている。目下、地権者の皆さんの同意をもらう為に関係者が、説明に回っているが、ほどなく多くの賛成を得られると思う。来年度、設計。2年後に工事開始と計画しているところである。
本事業が完成したら、儲かる農業の代表であるレンコンを栽培するとのことなので、レンコンの花の咲くころには39ヘクタールの広大なレンコンの緑と、鮮やかな色とりどりの花が、リンリン道路を利用している大勢の目を楽しめてくれるだろうと想像している。
木田余地区も内容はほとんど同じであるが、木田余地区はある程度の整備がされており、今回はパイプライン、ポンプの新設、排水路のコンクリート化で進められている。

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