直情径行

直情径行とは感情の赴くまま、真っすぐに行動するという意味である。こうゆうタイプの人物は、中国ではどちらかというと、悪い方の意味で使われている。
出典は「礼記」という古典にあるが、「直情にして径行するは、戎荻の道なり」とある。ここでいう【戎荻」とは異民族、すなわち野蛮人という意味である。要するに「直情径行」は野蛮人であり、まともな社会人とはみなされないという事なのである。孔子は弟子たちが「先生が国軍の総司令官に任命されたら、どんな人物を頼りにされますか」と聞いてきた時に、こう答えている。「素手で虎に立ち向かい、歩いて黄河を渡ろうとする命知らずは、ご免こうむりたい。いざと言う時、周到な策をめぐらし、慎重に対処する人間の方が頼りになる」と弟子たちをたしなめたそうである。
例えば「孫子」の兵法も、武力で相手を屈服させるよりも、「戦わずして勝つことが理想だ」と説いている。戦わずに勝つためには、政治性を身に着け、交渉力に磨きをかけなければ、ならない。現に中国人は昔からこれらの事が得意で、膨大なノウハウを蓄えてきた。
例えば、オリンピックや世界選手権のような競技会にも、最近はそれでも少なくはなってきたが、この傾向は随所にみられる。中国で活躍するのは、圧倒的に女性たちの方が多い。男たちは性格の上から云って、力業や荒事には向いていないかのようである。男はそんなことよりも、頭で勝負するものだと心得ているかのようだ。 要するに思慮深く、慎重に行動するタイプの方が、何をやらかすか分からない「直情径行」型の人間より、社会から評価されているのである。
今回の韓国の騒動を見ていると、中国の社会と全くの逆の国柄であると痛感する。特に文大統領がその筆頭で、側近の人物も国民も「直情径行」型の人間ばかりのようである。慰安婦問題、徴用工問題、レーダー照射事件、そして挙句の果てに、国民の安全をも犠牲にする可能性すらあるGSOMIAの破棄。「直情径行」もここまでくると、まるで気狂い沙汰である。
韓国とは我々日本人は、まったく別の人種であると思われるので、同じテーブルの上で議論しても何の意味もない。従って今後は、まったく付き合う必要もない。
それよりも、中国に対する周到な対策を、常に、怠らないことが重要であろうと思っている。

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