「アメリカンフアースト」 トランプ大統領がところかまわず、盛んに主張している。 国益を優先する考えは理解できる。 しかしである。 国益を考える場合、まず重要なのは自国の利益だけを追求し、他国の利益を顧みないという態度は、結局は国益を失う事になると思う。 国際社会は、世界の国々が自らの国益を目指して競争する場であり、世界が緊密に結びついている今日、お互いの協力が何より重要である。 個人についても同じことで、自分の利益だけをひたすら追求するような人は、結局、周囲から信頼も尊敬もされず、かえって損をするものである。 相手の国益を理解し、尊重し、死活的な利益以外は、相互性の原則に立って、柔軟に対処することが必要なのである。
最近、北朝鮮の金正男氏暗殺事件等の物騒な事件が現実に起きた。 わが国では北朝鮮の核開発や、ミサイル発射やテロ防止法案等々、安全保障に関わる喫緊の問題がすぐそこにありながら、国会の無駄な議論につくずく愛想が尽きる。 防衛費の国民総生産(GNP)1パーセント問題でも、少しでも従来の政策を超えかけると、周辺国の懸念とか、憲法に抵触する「おそれ」があるとか、野党やマスコミが指摘をする。 ほとんど存在しない「おそれlで日本は自らの手を縛り、国益を失っている。
問題なのは、メデイアが極端な意見を増幅して掲載する傾向があることである。 全体としてバランスのとれた見方を提供することが、良識あるメデアの条件であろう。 中道に位置する人々の声を結集することが、国益の実現で重要である。
今の政治は、自民党は公明党に遠慮し、民進党は共産党に配慮することにより、中道よりも、むしろ極端な声が強く反映されていると言える。 これだけ財政状況が悪化しても、増税の議論が進まず、安全保障環境が悪化しても、大胆な安全保障政策が打ち出せないのはそのためである。今は非常時でもある。 非常時を乗り切るために、政党間が協力関係を樹立して、常識的な路線を進んでもらいたいと強く思う。