民の竈は賑わいにけり

御承知の通り仁徳天皇の言葉である。 日本の歴史を紐解くと、古くから朝廷を中心とした日本の指導層は、民の生活に思いを致し、誠実な政治を行ってきた。 江戸時代末期、鎖国がとけて多くの外国人が日本に入ってきたが、いずれも「殿様が質素で民が豊か」ということに驚いていたようだ。 従って日本人は、指導者を信頼し、信義を重んじる社会を作ってきた。 このような誠実な社会は、第二次世界大戦が終わるまで続いたが、敗戦後、諸々の影響で徐々に誠実さを失ってきたと思う。
昔の行政の中心であった城郭は、今は庁舎という事になるのだろうが、東京都庁をはじめ茨城県庁舎、各市町村の庁舎は豪華を競い合っているが如く見える。 土浦市の庁舎も、イトーヨーカドーの撤退により、やむを得ず購入し改造して使用しているから、ある意味、豪華という印象があっても、やむを得ないのかもしれない。 しかしながら、無駄なスペースが多過ぎるし、利用者にとっては分りずらく、不便この上ない。 維持管理費は以前と比べて、相当膨大になっていると想像する。
しかも、土浦駅前に立地することから、祝祭日、土日、平日も午後五時以降は閉庁となる。 最も賑わいを見せなくてはならないところが、もっとも閑散としてしまっている。 市民の生活の利便性、市経費の削減等、諸々考えると、移転を考えたらどうだろうか。 庁舎は市民生活より、かけ離れたものでない方が望ましい。

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