食への尊敬

我が国の食糧自給率は、40パーセントを切っているそうだ。 テレビで若い女子アナ等が、庶民の日常生活の中では絶対にありつけない、高級な料理を食べて「おいしい」等と感想を言っている映像をよく見かける。 実に腹立たしい思いである。
食堂や料理屋での食べ残しの量も半端ではない。 家庭でも食べ残して捨てる量も多いと聞く。
仏教の輪廻転生説によると、解脱して仏となった者以外は、來世六道のどこかに生まれる。 六道はランキングであり、生前の行為の良しあしによって査定される。その六道の5番目に餓鬼道がある。餓鬼道に落ちると、食べ物を口元に持ってきて食べようとすると、ポット火がついて食べることができない。すなわち人間の最大欲望である食欲が満たされず、飢えの苦しみが続く。これが餓鬼道である。
ここへ堕ちる者は決まっていて、それは美食したものや大食したものたちである。テレビで食事番組で、うらやましいような高級なものを食べた連中は、間違いなく餓鬼道に落ちること必須である。
だいたいが、腹いっぱい食べずに、腹八分目、いや七分目が健康的なのである。
あるとき、リストラされて生活できないという人が、テレビで取材されていた。 食べていくのが大変と訴えているその男性は、なんと煙草を吸っていた。 食べていけないのなら、煙草などやめるべきだろう。 なんだか今の日本人は、どこか考え方、人生への取り組み方が甘いように思える。 「論語」 学而篇に曰く 「君子は食に飽くるを求むること無く、居るに安きを求ること無し」と。