嘘の代償

舛添東京都知事がついに辞任を表明した。 政治資金の私的流用問題もさることながら、真実を全く語らなかったことが、国民に都知事に対する嫌悪感を持たせてしまった。 豪華な海外出張問題や、公用車で毎週末のように、湯河原の別荘へ通うというのは、行政を担当するものとしては基本的に失格である。
「名こそおしけれ」 名を汚すような恥ずかしいことはするな。 そうゆう精神は、今日の日本人の中にも息づいている。 東日本大震災の時の秩序ある行動や、サッカーの試合のあとのゴミ拾いに世界が絶賛した記憶はまだ新しい。
夏目漱石が虞美人草に 「うそは河豚汁である」 と書いている。 この意味は、「その場かぎりでたたりがなければ、これほどうまいものはない。 しかし、あたったら最後、苦しい血も吐かねばならぬ」。 舛添知事は、誰が聞いても信憑性にかける説明を繰り返し、ついに取り返しがつかない事態を自ら招いてしまった。

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