人口転出超過現象に思う

 過日の日経新聞に、2014年の人口移動報告の結果が報道されたが、それによると北関東3県の転出超過は8,894人とある。 うち茨城県は4,849人と、4年連続の転出超である。
茨城県の転出超の市町村別の内訳をみると、なんと土浦市は日立市について2番目の転出超とある。 転入超はつくばみらい市であるが、その理由として「つくばエクスプレスの開通から続く、首都圏のアクセスの良さがプラスに働いている。 首都圏連絡自動車道路 (圏央道) の開通も見込み、宅地開発が進んでいる」と分析しているとある。 
群馬県の転入超のトップは高崎市で、同市によると 「東京都内の通勤圏内であることに加えて、マンション建設が相次いだことなどが要因」 と分析している。
土浦市はこれら2市と比べて、東京都内へのアクセスが劣るとは思えない。 常磐線は、つくば駅止まりのエクスプレスに比べて、水戸、日立方面への下りと、間もなく東京駅乗り入れも実現する。 東京通勤圏ということでいえばこれらに比べて土浦市の方が有利と思う。
かって土浦市は、積極的に木田余、乙戸、西根、蓮河原、湖北他多くの膨大な面積を、区画整理事業を行って宅地開発を進めてきた。 また神立工業団地や北部工業団地、木田余の日立電線、神立の日立製作所や日立建機を誘致して土浦市の活性化を図ってきた。
しかしながら、ここ十数年これらの事業をまったく展開していない。 人口の増える為の政策を何もやっていないということだ。
中心市街地活性化委員会等で何か議論をしているようだが、地盤沈下は加速度的に進んでいる。 活性化委員会ではなく、不活性化委員会ではないのか。 霞ヶ浦に噴水などという全く実現性のない計画を論じているという情報もある。 噴水などで活性化が図れると本気で考えているのであろうか。 お粗末な話としか思えない。 活性化の最も効果的な手段は、宅地の供給と、企業を誘致して人口を増やすことがまず 「有りき」 なのである。

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