土地改良区について(4)

 今般農水省は、農業を足腰の強い産業としていくための政策と、農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を図るための政策を推進して、関係者が一体となって、課題の解決に取り組むとして「強い農林水産業」を作る数々の新しい改革を打ち出した。
そのなかに農用地区域の設定がある。 農用地区域を定めることにより、優良な農地における無秩序な開発を防ぐとともに、農業上の公共投資の効果を十分に発揮させるとしている。これ等は土地改良事業を施工した水田などが該当するであろう。 農業について、政府は相当危機意識を持って、対応を考えている証拠だろうと思われる。
これをこのまま読むと、土地改良事業が施工されている水田には、公共事業を控えるべきだと言っていると解釈するのが妥当であろうと思う。 県は積極的に農賑農用地を保護することを市町村に呼びかけてきている。 説明を受けた農家には、相当な戸惑いがある程である。
茨城県企業局県南水道事務所の増設計画場所は、まさに農賑農用地のまっただ中である。 土浦市が計画している新消防庁舎や、斎場も土地改良事業を施工した区域に該当する。 農水省方針とは明らかに違和感がある。 百歩譲ったとしても、これらの施設が周辺の農業者や、地域住民に喜ばれるような工夫がしてあることが重要であろう。 現状の情報から判断すると、水田の耕作者や、地域住民に喜ばれる施設とは全くなっていないようである。 これらの施設が出来ることにより、土地改良区の運営は一層困難になり、いずれ財政的にも行き詰ることが目に見えている。 その結果、農業を放棄しなければならなくなる恐れが、多分に感じられるのである。